晩秋から初冬の生野峠のキハ
akiramaドライブ キハ40系 播磨但馬の活躍
序章に引き続き、記録を開始した2022年晩秋から初冬の姿を piece1として記します。晩秋の黄や赤の色合いを過ぎると劣化したように山々は寂しい色になってきます。1年で一番色がなくなる季節が始まります。
〇 播但線非電化区間が撮影地
〇 播但線の行く末
〇 あとがき
播但線非電化区間が撮影地
関西エリアでキハ40系が走る兵庫県播但線(姫路-和田山)は、延長 65.7kmで、その内の非電化区間である寺前駅から和田山駅の 36.1kmを定期運航しています。さらにその先の山陰本線も活躍していますが、本州エリアの最西端生息地の播但線にクローズアップをしていきます。
播磨地方から但馬地方へと進む非電化路線は、大きく3エリアに分かれると考えています。
寺前-長谷駅間 6.3km
標高147m寺前駅から77m登って標高224mの長谷駅までの区間。田園地帯を走って里山を抜けるルートですが、すでにキハ40系はエンジン音の割には……。それでもまだ余裕です。6連編成出力5400馬力のキハ189系は、軽いエンジン音で長谷へ向かいます。
うみやまむすび号 12月初旬まで播但線を走ったが、1月以降は気の先から先で稼いでいるようでした。
長谷-新井駅間 16.0km
播磨から但馬の国境い、いわゆる「生野越え」の区間で、長谷から生野へ向かう市川沿いは人家も少なく、景観美しいシーンが続きます。長谷駅標高224mから生野駅の標高306mへ、また、新井駅標高152mから154mを 8.3kmで登ってきます。最大勾配25‰で、過去機関車は補機が必要で、キハ40系はフルノッチでエンジン音は目いっぱいながらも、とろいです。
- 長谷-生野の自然景観勾配区間
- 生野駅列車交換
- 生野へ向かう勾配区間
- 新井駅列車交換
私の興味の多くはこの区間です。市川沿いの素晴らしい景観の勾配区間を登ると生野駅、また、新井駅から生野駅に向かい、登り勾配は胸突き八丁の生野トンネル付近の25‰へと、上り下りとともに苦手な山登り。また、単線閉塞の列車交換を生野駅と新井駅で見ることができます。勾配区間の上り下りのスピードの差は、随分と違うものです。下り坂の速いこと!
この2駅での列車交換と生野越えは別記事で揃えてみます。
新井-和田山駅間 13.8km
分水嶺を越えて、円山川沿いに進み始め、広い田園風景から山頂の竹田城を見て、和田山駅(標高70m)区間です。
新井-青倉駅周辺の田園地帯、冬は真っ白、農繁期から収穫期の色合いが美しい景色が乗り鉄も撮り鉄も楽しくなるエリアでしょう。白にもみどりにも黄色にも首都圏色が映え、平らな楽勝エリアをキハ40系が得意に走っています。
播但線の行く末
JR西日本の大赤字路線での廃止論が出ている播但線ですが、四季を通じての観光優等特急列車「はまかぜ」が走るので、そう簡単には廃止できないでしょう。6連2列車、3連1列車が上り下りを定期運行して、冬季臨時特急かにカニはまかぜは、6連毎日運航です。北海道以外で、6連ディーゼル特急ってありますでしょうか。廃止論があるのが、不思議です。
また、竹田城の人気も根強く、特急も臨時停車ながらキハ40系も観光客乗せて走っていますので、やーめたっというわけにはいかないでしょう。
4つあるトンネルすべてが開口面積が小さく電化ができないというおまけつきで、未来も非電化でしょう。ただし、老朽化が進むキハ40系は、いかがなるか、あの姿はそう長く続かないでしょう。
あとがき
何回か通うと冬が進み、色がどんどんグレートーンになり、寂しい感じがしてきます。寒がりの私には、嫌な季節が始まりました。
次回は、冬の雪景色の中のキハ40系をお届けします。雪の白にステンレス車体ではおもしろくもありませんが、朱15号首都圏色は映えてきれいです。
次回は、雪の但馬地方です。
私は筋金入りの「鉄」ではありませんが、普段は大した関心もないのに、時として無性に追いかけてみたくなることを繰り返しているので、やはりその「気」はありそうです。観光列車や最終運行の混雑に出かけるのは大きらいで、都会から離れた同業者(鉄)の少ない場所で自然を感じるのが好きで、基本は、単線非電化区間の定期運行が対象です。
鉄道写真家のページではなく、キハ40の残り少ない定期運行の記録ですので、芸術的な写真画像とは程遠い超素人レベルです。