雉

雉が目の前に現れる
見れそうでなかなか見れない鳥のひとつが雉(きじ)でしょう。
野生の雉はとてもきれいで、オスの赤青緑などの色が複雑に絡んだ色合いは素晴らしい日本の鳥だと感じます。また、長い尾はこれまた品格を物語るような素晴らしさです。
あの独特のケーンケーンという鳴き声が間近というか、目の前というか、すぐそこで聞こえました。すぐ横のネットフェンスに大きな体で留っているのです。3mくらいの距離だと思いますが、雉は私がすぐそばにいるのが解らなかったようです。あわててカメラを捜して動いた気配を感じて逃げましたが、なんとか写真に収めることができました。フェンスに止まっているのを写したかったですが、待ち伏せしているわけではないので、これが限界です。鳥については全くの素人ですが、まことにきれいな鳥です。
この後、写真には撮れませんでしたが、飛んで行く姿がこれまた素晴らしい。大きな鳥ですから、いきなり高度をとれるわけはなく、羽ばたいて羽ばたいて高度を取り、その後、翼を拡げて長い尾をなびかせて滑空する姿は、優美で気品を感じられるものです。真っ黒けなカラスより遥かに大型の鳥ですから、高度をとるのがたいへんでしょう。ある日、オスの雉とメスの雉が、足音立てて2羽で走っていくのを見ました。結構お尻が大きく、テケテケと走っていく姿は愛らしいもので、まじかにある自然に改めてびっくりします。
木々の多いところで暮らす、このような大型の鳥は、いざという時に飛び上がるのがたいへんでしょう。時間をかけて高度を取るようなことは、木々が邪魔になり容易ではないですから、木々の隙間抜けて飛びあがるのでしょうが、難しいのでしょう。海鳥は、障害物のない海上ですから、カモメなどの大きな鳥は海面から浮き上がったところで足を腹に隠し、海面すれすれを速度が出るまでまず加速してから高度をとるというような、戦闘機乗りのようなことをしますが、飛ぶという貴重な神からの授かり物を携えている鳥は、それぞれに魅力のある動きをしますね。
この雉が生息するブッシュは、300m四方くらいの大きさになりますので9haですか。大きな空き地で里山のようになっています。道を挟んで山があるので、いろいろな動物がいるようです。狸は見たことがあり、狐はまだですが、必ずキツネもどこかにいるでしょう。さすがにイノシシはいないでしょうが、小動物はたくさん暮らしていることでしょう。雉がこんなに目につくところにいるくらいですから、数も少なくはないのでしょう。
海も山も自然が豊かなことは、尊いことだと感じます。